今年の北海道は雪が全く降らない

今年の北海道は、12月1月と雪が全く降らず。
詳しく言うと、降っては気温が高くなり雪が溶けて全く積もらない状態が続いていました。
通常では見ることのできない真冬のコンクリートに、雪かきをする住人がいない朝、遅延することのない列車・・・私が今まで生きてきた中で最も雪を感じない年越しでした。私は北海道の気候が好きですし、雪も冬も嫌いではないのですが、雪道がとにかく苦手です。
生まれてからずーっと北海道で暮らしていますが、真冬のツルツルとした路面になると足がすくみ、歩くスピードが急激にダウンするのです。北海道観光に訪れている人々よりもへっぴり腰になり、ペンギン歩きで進みます。私の冬の戦いは靴選びから始まり、いかにすべらない靴を買うかが勝負です。靴の裏はしっかりチェック。素材は?靴底の厚さは?スパイクは?氷の地面にしっかり吸着する構造であるか?などが私の着目点であり、ここが私の冬を快適に過ごせるかの大事なポイントになるのです。
なぜ私が冬道が苦手になったか。それには理由があります。小学校3年生の冬。当時流行っていた、フルーツのいい香りがする色付きボールペンを買ってもらえた嬉しさで雪道でスキップ。転倒し、左手首を骨折したあの恐怖が今でも私の体を支配しているのです。先ほど雪道といいましたが、あの日は冷え込みが激しく雪道というより氷道。ツルツルと輝きを放つスケートリンクの上でスキップをしてしまった当時小学3年生の私はお尻をつけばいいものの、腕で自分の体をかばい、その左腕の骨を折ることとなったのです。転んでしまった私を両親はすぐ病院につれていきました。そこでの診断は捻挫。湿布を処方してもらい帰宅するも、寝てからも治まらない痛み。ジンジンジンジンと体に響き、寝てられない。そして痛い。耐えきれずに泣き出した私を見かねて、両親は再び病院へ。レントゲンの結果。骨折。子供の時は折れているのが判断しずらいことがあるそうです。そんなのあり?と子供ながらに思ったものの、ギプスを付け、学校のみんなに大丈夫?と心配され、私の心は徐々に癒され・・・そして骨もくっついていきました。そこから何十年もの月日が経とうとしておりますが、骨折いや氷の地面に対する恐怖心は消えぬまま。ましてや子供心や無邪気さはなくなり、大人の型にすっぽりと入る年齢になった私はすべる恐怖とすべった時のあの冷っとする2段階の恐怖に苦しんでおりました。でも冬はいつかは終わるもの。春は私の一番好きなの季節です。春生まれということもあるのでしょうか?あの雪道をあるかなくていいという解放感。スノーブーツじゃなくてスニーカーやパンプスが履ける喜び。少し寒い空気の中に新しい出会いの匂いがする。そんな春が私は大好きで、そこがあるから冬を乗り越えられているようなところもありました。
今年は特に東京オリンピックもありますし、仕事も春に向けて新しい仕事を探してまた別のスキルが身につけたい!そんな希望に満ち溢れた気持ちで2月を迎えていました。本来道民にとって2月は気を緩めてはいけない季節です。ドカ雪と呼ばれる、バケツからひっくり返したような雪の塊が一日いや一夜で降ることも多く気を引き締めて臨まなければならない月でした。しかし私は、今年は雪が少ない、気温もそんなに冷え込まないだろうと油断をしてしまったのです。先週訪れた冷え込みにより、地面は氷の地面へ。恐怖のブラックアイスバーン化してしまったのです。油断している私は、信頼してやまないコールマンのスノーブーツを履き出かけました。氷点下、-10度によって冷却された氷の地面の上に積もる雪に右足を取られ、そのまま転倒。左足首を骨折。内側と外側の靭帯も伸ばすというフルコンボ具合によりギブス&松葉杖生活をスタートさせたのです。驚くぐらい一瞬の出来事でした。景色は一瞬のうちに反転し、転んだ現場には殺人現場のように人型の雪跡。でもその時思いました。「あ、やったな」って。その痛みは激しく、動悸息切れ吐き気脂汗・・・息も絶え絶えに玄関に倒れこみ、ひたすら自分に大丈夫と暗示をかけました。その日はちょうど日曜日。時間も遅く、とりあえず次の日まで安静にすることに。もう自宅に着いた段階でまともに歩くことが出来ず、片足で壁伝いに歩いていました。患部は素人目でもわかるほど腫れあがっており、しかし熱はあまり持っていませんでした。今考えれば、かなりの冷え込みだった為、暖房が追い付いておらず足先は冷えていました。それもあってか足首も冷え冷えで、能天気な私は骨折したと思いきや捻挫じゃない?とか考えていた訳です。その予想は見事に外れ、フルコンボを食らう羽目になったのですが。足が不自由な生活を送って思うことは、体ってホント大事だなってことです。月並みなんですけど。リビングで入れたコーヒーすら自室に持ち込むことが出来ない生活。もっと自分の体を大事に、あと完治したら鍛えようと思いました。心から思ったことは、今回は足首で済みましたが、あの勢いの転び方は頭を打って運ばれていてもおかしくないって事。今思い出しても恐怖しかないのです。また新たな恐怖を増やしたところで、来年の冬は北海道脱出したいと思います。どうも私は冬道と相性が悪いようです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA