市役所で働いていた時の友達

私は、この前、久しぶりに、市役所で働いていた時の友達と会いました。
今から20年以上前、私が26歳の時、その友達と出会いました。
それは、私が就職して、2年目のことでした。
その友達と私とは、奇しくも同級生でした。
ですが、私が大学受験の時に、浪人していること、プラス、就職浪人もしていることから、その友達と、私は、同期入社とはなりませんでした。
私の方が2年遅れて、入社したのです。
私が入社して、2年目の春、その友達と私は、偶然、同じ部署で働くことになりました。
女同士、しかも、同級生とわかり、私と彼女は、すぐに友達になりました。
仕事も一緒、お昼休みも一緒に食堂で食べたりと、毎日一緒に過ごしていました。
そんな中で、恋愛のことや、家族のことなど、いろんなことを話すようになっていったのです。
仕事帰りには、繁華街に出て、夕食を一緒に食べたり、映画を一緒に見たり、買い物をしたりしていました。
しかし、その友達は、一緒に働いて、ちょうど1年経った時、医師の男性とお見合い結婚し、寿退社することになったのです。
私は、せっかく仲良くなったその友達と、1年で、離れ離れになるのが少しつらかったですが、結婚して、退職というおめでたいことでしたので、「おめでとう」と祝福して別れました。
結局、それから16年間、私は、市役所で働き、私も、病気になったことがきっかけで市役所の仕事を退職しました。
友達の彼女が市役所を退職してから、私と彼女は、ずっと年賀状のやり取りだけは、切らさずに、続けていました。
1年に1度、近況を報告し合うような形で、年賀状のやりとりしていた私と彼女でしたが、一昨年、私は母を亡くし、喪中はがきを友達に出しました。
母の死から1年経った昨年の12月、私は、年賀状を彼女に出しました。
しかし、どういうわけか、その友達から年賀状が来ませんでした。
「これまで、毎年、年賀状が来ていたのに、なんかおかしいな」と思った私は、思い切って、久しぶりに、彼女に、 LINE でメッセージを送ってみることにしたのです。
実は、私とその友達は、今から12年前にも、会ったことがあり、その時に、携帯の電話番号を交換していたため、LINE の自動友達追加で、彼女らしき人の名前が上がっていたのです。
その友達のラインに、メッセージを送るのは、初めてでしたが、彼女と年賀状のやり取りが途切れるのがどうしても嫌で、イチカバチカで 、勇気を出して、LINE にメッセージを送りました。
「久しぶりです。元気ですか?年賀状送ったんだけど、届かなかったたみたい。住所、変わったの?」とメッセージを送ると、その翌日、「お久しぶり。元気だった?実は、2年前から、実家に戻ったよ」と、返事が返ってきました。
私は、「やっぱり、彼女だったんだ」と確信し、メッセージが返ってきたことがすごくうれしかったです。
私は、さっそく、教えてもらった実家の住所に、年賀状を出しました。
「今度、ランチでもどうですか?」とメッセージを書いて、出した年賀状。
すると、彼女から、「年賀状、ありがとう」と LINE に返事が来ました。
それで、約束をし、14年ぶりに、彼女とランチすることになりました。
私と彼女は、偶然にも、住んでいる地域が近かったので、彼女は、車で、私の家まで迎えに来てくれることになりました。
実は、私は、足が不自由で、最近は、歩行器を押して歩くようになっていました。
そのことを彼女に打ち明けると、彼女は、「分かったよ。じゃあ、車で迎えに行くね」と快く言ってくれ、車で迎えに来てくれたのです。
私は、うれしくて、そんな彼女にお土産を渡したいと思い、ネットで、ワッフルを購入しました。
そして、当日、彼女に、お土産として渡そうと思ったのです。
ランチに行く当日、彼女は、時間通りに、私の家まで来てくれました。
初めて、私の家に来たのですが、場所は、すぐわかったようです。
私は、歩行器を玄関に出し、「こんなもの、使わなきゃ、歩けなくなっちゃった」と照れくさくて、言いました。
しかし、彼女は、「そうみたいね」と言った後、「何か、手伝えることあったら、言ってね」と微笑んでくれたのです。
そして、快く、車のトランクに、私の歩行器を載せてくれました。
私は、その時、「久しぶりでも、やっぱり、友達ってすごくいいもんだな」と痛感しました。
「久しぶりに会うわけだし、歩行器を押している私を見たら、驚くだろうな。戸惑うかな」と実は、会う前、ちょっと、ドキドキしていたのです。
でも、実際に会ってみると、まるで、時間が逆戻りしたかのように、すぐに、打ち解けることができました。
近くのカフェに食事に入り、私と彼女は、時を忘れて、3時間くらい、「あの時、こうだったね」とか、「あの時、仕事帰りに映画を見に行って、楽しかったね」などと、昔話に花を咲かせました。
当時、一緒に働いていた同僚たちの話も、話題に出ました。
「そういえば、あの時、同じ部署で働いていた〇〇さん、今、うつ病になっているらしいよ」と彼女から聞いた私は、とても驚きました。
そんなこんなで、いろいろ話をしていると、時間があっという間に過ぎていきました。 
カフェで、話をしたのは、正味3時間ぐらいでしたが、その後も、私と彼女は、話が尽きず、場所を移動して、夕方5時半ぐらいまで、いろんな話を聞きました。
それは、とても楽しい時間でした。
夕方になり、彼女は、「両親が入院していて、お見舞いに行くから」と言っていて、私は、そう長く引き止めることができず、「また会おうね。楽しかったね」と言って、家に帰りました。
私は、今、53歳になりますが、この歳になると、「友達って、すごく大切」とつくづく、痛感しています。

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